弁護士 佐藤 誠一
日本人選手の活躍が著しいオリンピックです。開催に反対していた私ですが、その活躍に驚く毎日です。特に卓球の混合ダブルスには目を奪われました。そこでは「敵なし」に見えた伊藤選手が、シングルでは優勝できなかったことにも感心しました。
その一方で大変なコロナ陽性者の数です。途中の増加傾向から、7月のこの頃にはこうなるであろうという数字がそのとおりにあがっています。
これに対する菅総理の会見ですが、人流は減ってるの、高齢者が陽性者に占める割合は少ないの、とまるで気にしなくていい、とでも言わんばかりです。尾身さんが、危機意識が共有されていないことが重大な問題だと言っています。しか危機意識が乏しいのは菅総理でしょう。あの人がテレビで発言すると危機意識は減退します。菅総理は、こんな情勢でもオリンピックの中止はないと言います。しかし、「このままではオリンピックは途中中止、パラリンピック開催見合わせにならざるを得ない、皆さん最後までアスリートが活躍できるように、ご協力いただきたい」とでも言えばまた違うと思いますが、全然響く発言がないですね。
日本人選手のメダルラッシュ、と言われています。しかし、外国人選手は「バブル」と呼ばれる「選手村」に閉じ込められ、思うようなトレーニングもできないなど、ストレスフルな日々を送っています。しかし日本人選手は選手村に入らず、ホテルなどでストレスの少ない時間を過ごしていて、不平等だ、と聞きます。日本人選手のメダルラッシュは、「地の利」だけなく「コロナの利」を活かした結果だとすれば、メダルの色もさめて見えますね…。