6月22日に参議院選が公示されました。7月10日の投票日まで各候補は選挙戦にしのぎを削ることでしょう。この参議院選が18歳選挙権選挙の記念すべき最初の選挙になるわけですね。日本で女性が初めて選挙に参加したのが1946年4月の総選挙でした。くしくも今年はその60周年の年にあたります。
18歳選挙権はマスコミでも盛んに取り上げられています。でも多くは「投票に行きますか」という観点で、おもしろくありませんね。18歳の年代にふさわしい話題を振ってほしいですね。たとえば、大学に進学するというときに、たいへんなお金がかかる。今の日本はお金がないと大学に進学できない国です。お金がない人は、奨学金という名の借金をしなければなりません。高校時代からこの奨学金のお世話になっている方もいらっしゃいます。学校を卒業して社会人になった時には、何百万円も借金を抱えているという方々も少なくありません。せっかく社会人になっても借金返済のために働くような毎日では、何のために大学に進学したのかわかりません。弁護士の実務経験では、住宅ローンを別にすれば500万円もの借金抱えたら破産事案、と考えます。それに匹敵する借金です。
お金がないと大学に行けない、借金しないと大学にいけない、これが当たり前だと皆さん思っていませんか、とんでもない間違いです。世界を見渡して、ヨーロッパ、アジア・アメリカなど経済活動の盛んな国々で、お金がないと大学に行けない、借金しないと大学にいけないなんてほとんどありません。特にヨーロッパ、北欧の国々は大学に通うのにお金がかかりません。ただ(無料)です。日本ではお金がないと大学に行けない、借金しないと大学にいけないと聞くと、彼らは「クレイジー」と笑います。世界でお金がないと大学に行けない、借金しないと大学にいけない代表的な国は3つです。アメリカ、韓国、そして日本です(軍事同盟で結ばれた3国ですね)。恥ずかしいではありませんか。これを改めることはできるんです。それが選挙です。選挙で、借金なしに大学に通える日本に改めようという政策を持つ政党・候補者を選べば、日本の政治は変わります。
高校生・大学生でアルバイトをしている人、これからアルバイトをしようという人いらしゃるでしょう。ブラックバイト、ご存じですね、残業代も払わない、約束した給料だってまともに払わない、遅刻すれば罰金、試験があるからと行っても休ませてくれない、やめたいといってもやめさえてもらえない、こんなブラックバイトを放置している今の政治を改める、これも選挙でできることですね。
学生を終えて就職しようとしても、正規雇用の職場がない、非正規しかない、派遣・パート・アルバイト、これでは給料は安い、何年働いても給料が上がらない、いつ首になるかもわからない、これでは結婚もできない、正規雇用を減らして非正規ばかりにしょうとしている今の政治を改めること、それができるのが選挙です。
こんなふうに新たに有権者の仲間入りした皆さんに、訴えたいですね。みんなの希望を、要望を、選挙を通じて実現しましょう!選挙に是非行きましょう!
弁護士 佐藤誠一