えん罪布川事件 国賠控訴判決勝利!!

弁護士 佐藤 誠一

 えん罪布川事件の元被告、桜井昌司さんが国と茨城県を被告に国家賠償請求を提訴していた件で、8月27日、東京高裁が東京地裁に引き続き、桜井さん勝利の判決をくだしました。事件は1967年茨城県で発生した金融商に対する強盗殺人事件です。桜井さんと杉山さん(故人)が共犯であったとして有罪とされ、無期懲役を服役し、1996年仮釈放になっていました。服役中から杉山さんともども再審請求にチャレンジし、2011年再審無罪が確定しました。
その後えん罪の責任は、国・茨城県にあるとして桜井さんが国賠訴訟に取り組んでいました。東京地裁は、検察側が二人の無罪の証拠を隠していたことを断罪しました。高裁はそれに加えて、警察官が、二人を被害者宅で見かけた目撃者がいる(ウソ!)、ポリグラフ検査で桜井さんの供述が全部ウソと結果が出た(これもウソ)、とか、自白したら新聞報道されないようにしてやる、とか自白しないと重罪になる(死刑!)と自白を誘導する違法な取り調べをしたこと、検察官が、否認を許さない強引な態度で違法な取り調べをしたことを断罪しました。警察官(茨城県)と検察官(国)が寄ってたかって二人を犯人に仕立て上げた、違法捜査であったことが司法の判断で明らかにされたのです。
桜井さんは警察や検察の違法を明らかにして、司法をただす取り組みとして国家賠償訴訟を提起しています。私たちは二人の再審請求や桜井さんの国家賠償請求を支援してきました。当事務所のOBである山川豊弁護士(故人)は、再審弁護団に参加し、再審開始を決定づける重要な役割を果たしました。
今、えん罪に苦しむ多くの方々がおられます。とりわけ、再審事件では、袴田事件の袴田さん(85歳)、大崎事件の原口さん(92歳)の事件が高齢であり、元気なうちに晴れて無罪の声をぜひとも聞かせて差し上げたい事件です。皆さんのご支援をお願いします。