Q. 夫の暴力が怖くて離婚の話し合いができない場合、どうすればよいのでしょうか。

A.

 「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」(以下、「DV法」といいます。)による保護を受けながら、離婚調停等の法的な手続きを進めていくことが考えられます。別居が可能ならば、別居をしてこの手続きをとるのが適当だと思われます。
 DV法の保護命令の申立てには、一定の要件が必要です。配偶者暴力相談センターには、保護命令申立書の書式が用意されており、簡単に保護命令の申立をすることができます(もっとも、申立書は相手方に送付されるため、そのことを前提に記載する必要がある点は要注意です。)。
 保護命令の内容としては、①保護命令の効力が生じた日から起算して6か月間、被害者の住居そのほかの場所においては被害者の身辺に「つきまとい」、又は被害者の住居、勤務先その他その通常所在する場所の付近を「はいかい」することを禁止すること、②保護命令の効力が生じた日から起算して2か月間、被害者と共に生活の本拠としている住居から退去すること等が命じられます。なお、離婚の話し合いが長引いた場合、再度保護命令を申し立てることは可能です。③被害者の子どもに対しても接近を禁止することもできるようになっています。
 手続きの詳細等については、弁護士にご相談ください。