Q.取引先とは、長年の信用で、口頭で取引をしています。最近、契約書が大事だということを聞きましたが、契約書を作成するメリットとは何でしょうか。また、契約書を作成する場合、どのような点に注意して作成したらいいでしょうか。

A.

 長年の信用で取引が円滑に進むことはよいことですが、万が一のことを考えると簡単なものでも契約書を作成しておいたほうがいいです。
 例えば、担当者が急病で休職してしまった場合、取引内容や約束事がわからなくなり、取引が円滑に進まなくなるおそれがあります。
また、取引先との間でトラブルが発生した場合に約束事が文書になっていれば、仮に訴訟になっても優位に進めることができます。
 契約書作成にあたって最も大事なことは、契約当事者外の第三者であっても合意した内容がわかる条項になっていることです。
 例えば、売買契約の場合、代金の金額はもちろんですが、支払条件が明確であることはとても重要です。
 「取引先により契約書を示されたけれど相手方作成なので当社に不利ではないか不安。」、「当社で契約書を作成したけれど、法律的な不備がないか不安。」という場合には、専門家にご相談されることをお勧めします。弁護士は、契約条項を法律的判断に基づいてチェックして、貴社の理解どおりの条項になっているかどうか、不足がないかを確認し、トラブルを未然に防ぐお手伝いをします。