Q.会社との間で労働紛争を抱えています。どのような解決方法があるでしょうか。

A.

 労働紛争を解決するには様々な方法があります。ここでは、代表的な方法について説明します(他にも、労働委員会、労働局を通しての解決などもあります)。労働組合を作ったり、個人加盟の労働組合に参加して会社と交渉するのも有効な方法です。

①労働審判
労働審判制度は、労働者と使用者との間の労働紛争について、地方裁判所の労働審判委員会が、迅速・簡易な手続で審理したうえで調停や労働審判を行う制度です。この制度の特徴は何よりも早期の解決が図られることです。審理は原則3回以内で、申立から審判までおおむね3か月以内というのが目安となっています。その関係で、複雑な事件は向いていません。また、労働審判は調停が成立する割合が82%と高く、話し合いによる解決の可能性が高い事件は向いています。

②通常訴訟
通常訴訟は、慎重かつ本格的な審理を行って、裁判所が終局的な判断を下すことを目的とする手続です。証人尋問等の本格的な証拠調べが行われます。訴訟の提起から一審判決まで1年以上かかることが多いです。もっとも、手続の中で当事者の合意によって紛争が解決される場合もあります(和解)。

③仮処分(保全訴訟)
仮処分は、簡易迅速な審理によって裁判所が仮の措置を命じる手続です。解雇事件の場合、賃金仮払いの仮処分を求めるのが通常です。この仮処分が認められるためには、賃金の仮払いを受けなければ生活が経済的に行き詰まってしまうといった、仮の措置を命じる必要性(保全の必要性)が必要になります。