Q.小規模個人再生続と給与所得者再生手続とはどのように違うのでしょうか。

A.

 個人再生手続には、①小規模個人再生手続と②給与所得者再生手続の2種類があります。

①小規模個人再生手続は、「将来において継続的に又は反復して収入を得る見込み」がある場合に利用できます。ただし、再生計画が可決されるためには、債権者の過半数の同意が必要です(債権者数の過半数、債権総額の過半数の同意が必要です)。債権者の同意が得られない場合、手続が進められなくなります。

②給与所得者再生手続は、(ⅰ)給与又はこれに類する定期的な収入を得る見込みがある者であって、かつ、(ⅱ)その額の変動の幅が小さいと見込まれる(過去2年間の年収の変動が5分の1以内であればよいと解されています)債務者が利用することができます。この手続では、返済計画について債権者の同意は不要です。

②は債権者の同意が不要ですので、②の要件を満たす方については②を選択して進めることが多いです。

ローン返済中の住宅を残したい、破産によって欠格となる職業(保険外交員、宅地建物取引主任者、警備員など)に就いている、破産の免責不許可事由がある(借金の原因がギャンブルや浪費である、7年以内に免責を得ている等)といった方に適した手続です。