Q.自転車事故に遭遇してしまいました。賠償はどうなるのでしょうか。

A.

 自転車に搭乗中、歩行者に怪我をさせてしまった場合、自転車の運転者は、民事上の責任(損害賠償責任)を負い、刑事上の責任(重過失致死傷罪等)を負うこともあります。
 損害賠償責任については、どの範囲の損害について、どの割合で責任を負うかについては、それまでの過去の裁判例などを参考に決めていくことになります。
 また、被害者側の被害が甚大である場合、加害者側の過失が大きい場合は、刑事手続が進行することもあります。
 損害賠償について疑問が生じた、あるいは具体的に争いになっている、刑事手続が進行しつつある場合などは弁護士にご相談することをお勧めします。
 2013年は自転車と歩行者との事故で、自転車側が高額の賠償支払いを命じられた判決が話題になりました。
 特に、神戸地方裁判所平成25年7月4日判決は、賠償額の大きさ(9520万円余)と、自転車の運転者(事故当時11歳の小学5年生)の母親に対する賠償請求が認められるという点で社会の注目を集めました。
 この事件では被害者(事故当時62歳の女性)が植物状態となってしまったことから賠償額自体が特異なほど高額であるというものではありません。また、子である自転車運転者が11歳であることから、監督義務を負う親が賠償責任を負うことも自然な判断です。
 また、大田区内の事故としても、スポーツタイプの自転車に75歳の女性がはねられ、死亡した事故で、自転車に乗っていた男性に約4700万円の損害賠償請求が命じられたものがありました(平成26年1月28日東京地方裁判所判決)。
 自転車事故が起きてしまった場合は、賠償額が高額化する場合もありますので、被害者側に十分な補償をするためにも、あらかじめ保険に加入しておくのは一つの有効な選択肢です。
 また、万一、意識して保険に加入しないまま事故を起こしてしまった際でも、借家人賠償責任保険やクレジットカード契約の附帯特約等で、自転車事故に対する賠償が付加されている場合もあります。この点もご確認ください。