ご挨拶
私ども東京南部法律事務所は今年創立50年を迎えることができました。
当事務所は1968(昭和43)年、代々木法律事務所、東京法律事務所(いずれも現在)、第一法律事務所のご協力により、弁護士4名事務局2名で出発しました。
今では弁護士18名とそれを支える事務局員を擁し、また、これまでに五反田法律事務所はじめ全国各地に20数名の所員弁護士を送り出してきました。
蒲田駅東口ロータリー前の現所在ビルに事務所を構えてからも、すでに20年がたちます。
創立以来、大田の地域を中心に、市民の方々に身近な法律事務所として諸業務に取り組むとともに、みなさまのご支援を得ながら、弁護士の使命である基本的人権の擁護と社会正義の実現をめざす諸活動に従事し、この使命に基づく社会秩序の維持や法律制度等の改善にもつとめてまいりました。
事務所創立15年目に掲げた「東京南部法律事務所所員の申合わせ」をひっぱりだして再読したところ、所員の基本的任務は「国家権力の独占的大資本から不当に圧迫された人々の権利を守る。国民内部の矛盾に対しては、正しい法的解決が与えられるようにする」、心構えは「依頼者の要求に的確に応えられるよう、法律家としての研鑽に努める」とありました。なかなかに堅苦しい言葉遣いではありますが、社会的・法的な不公平や不公正を、それぞれが法律家として精一杯に是正していこうという先輩たちの気概を感じるところです。
所員一同、この気概を胸に秘め、我が国のおかれた現状のさまざまな厳しさや将来不安、生活する者たちが理不尽な苦闘を日々余儀なくされるなかで、引き続き、大田のみなさまはじめ多くの方々とご一緒に、平和憲法を守り発展させ、誰もがまっとうな暮らしと幸福追求を妨げられることのない社会を目指し、歩みを続けていく所存です。
今日まで当事務所をご利用ご支援いただきましたみなさまにあらためて心より感謝申し上げるとともに、みなさまのご健勝とご多幸を祈念しつつ、引き続きのご指導ご鞭撻をお願い申し上げ、当事務所創立50年にあたってのご挨拶とさせていただきます。
2018年10月 大森 夏織